数学嫌いは「確率」で差をつけろ!確率問題のあれこれ Part1

 

    どうも!しらすです!

    今回は、数学記事!

    題名にあるとおり、確率問題について書きたいと思います!

 

    僕が受験生の頃は、確率の問題を得点源としていました。

    確率という分野は、関数とか微分積分とかよりもイメージしやすく、取っ組みやすい分野ではあると思います。

    ただ、現状はそう甘くなく、「実際に演習してみるとなんだこれ状態になっちゃう...」なんてことも有り得ます。

 

    そこで、確率問題の基礎的な解き方を何回かに分けて紹介します!

 

    このシリーズを押さえておけば、8割以上の確率の問題が解けるようになると思っています!

何故、確率は取りやすいのか

 まず、確率がとりやすいと言う理由をお教えしましょう。

1.覚える公式が少なく、比較的直観的である!

 ほかの分野に比べて覚えるべき公式が少ないのが魅力です!

 三角比や二次関数、微積やベクトルは直観的に理解しづらいところがあるのですが、確率はこれからの説明を見ればわかりますが、少し数学っぽくない節があり、とっつきやすいんです!

 問題のパターンや解き方もそこまで多くないし、問題文をしっかり読めば解ける、というのも利点の一つです。

2.いざとなれば、数えれば解ける!

 問題をパッと見て解き方が思い浮かばなければ、最終手段として「全部数えれば解ける」という利点があります。

 

なので、解き方も比較的容易で、最終手段もある、といういいことづくめなわけです。

確率の超基本を押さえよう!

 ということでまずは、確率の超基本(知ってることも多いかと思いますが)を定義から押さえましょう!

確率の基本用語

 ・事象→数学の試行のなかで起こる事柄。(サイコロで言うと、1から6までのどれかが出るという事象が起こる)

 ・場合の数→ある事象が起こるパターンの数。

 ・n!=n*(n-1)*(n-2)*...3*2*1 (!は「階乗」と読み、例えば5!=5*4*3*2*1=120となる)

 ・順列→順番のあるものの並び。例えば、123と321は、別のもの、つまり2つの事象として扱う。

 ・組み合わせ→順番のないものの並び。例えば123と321は同じもの、つまり1つの事象として扱う。

確率の基本的な考え方

 続いて、確率の基本を2つお話ししますが、だいたいこれで解けます!

 まず、(確率)=(求める事象が起こる場合の数)/(すべての事象が起こる数)

要するに、

 (部分)/(全体)です!

 これだけ押さえておけば大丈夫なんです!

 では、何故実践ではできなくなっちゃうのでしょう?

 それは、数えるのが難しいことが多いからです!

 とにかく、(部分)/(全体)だけでも押さえましょう!

 2つ目は、二つ以上の事象が起こる確率です。

 事象Aが起こる、かつ、事象Bが起こる確率は、「かつ」なので掛け算。

 事象Aが起こる、または、事象Bが起こる確率は、「または」なので足し算。

 これも重要です!

 

nPrとnCrについて

 次は、その場合の数を数えるのに有効な、nPrとnCrについて話します!

2つの使い分けとその差

 まずは、定義から!

 ・nPr = n! / (n-r)! = n * (n-1) * ... * (r+1) * r

 ・nCr = n! / r! * (n-r)! = nPr / r!

 例えば、5P3 = 5 * 4 * 3 = 60、

    5C3 = (5 * 4 * 3) / (3 * 2 * 1) =10、です!

 nPrは、n個のものからr個のものをとって順列を数えるときに使います。

 nCrは、n個のものからr個のものをとって組み合わせを数えるときに使います。

なぜ、nCrで組み合わせが求まるのか?

 nPr が組み合わせを表すのはなんとなくわかると思います。

 でも、何故nCrで組み合わせを表せるのでしょうか。

 両方解説します!

 

    例えば、1~5の数字が書かれたカードが1枚ずつあって、そこから1枚ずつ、合計3枚引いたカードを並べて3桁の整数を作ることを考えます。(これは、123と321が別と考える、つまり順列です)

    下の写真をご覧下さい。

 

    1個目の数字は、1~5の5個の中から選ぶので選択肢は5通りあります。

    2個目の数字は、1~5のうち1回目に引いた1枚を除いた4通りの選択肢があります。

    同様に3個目の数字は、1~5のうち1回目と2回目に引いた2枚を除いた3通りの選択肢があります。

    これを3回目側から見ると、3回目には3通りの選択肢があり、その3通りが2回目に引かれる数の分(4通り)存在し、更にそれが1回目の選択肢分(5通り)存在するので、順列は

    3*4*5=5P3

    となる訳です。

    では、何故5C3で組み合わせが求まるのでしょうか?

    定義を遡ると、5C3=5P3 / 3! で求まります。5P3は説明したので、それを3!で割る理由を説明しましょう!

    選んだ3つの数字は、組み合わせだと1つとして数えます。

    それが5P3個分存在するので、順列の個数分を、3つの数字の順列分、すなわち3P3=3!で割らなきゃいけないのです!

    

    

 ...分からなかったら、覚えちゃってもよいです。

実際の問題に触れてみよう!

 確率は(部分)/(全体)であり、順列はnPr、組み合わせはnCr、を意識して、実際の問題を解いてみましょう!

例題 袋の中に白玉3個、赤玉4個がはいっている。ここから玉を5個同時に取り出すとき、(1)白玉2個、赤玉3個出る(2)同じ色の玉が2個出る確率をそれぞれ求めよ。

 まずは、(確率)=(部分)/(全体)なので、(全体)を求めましょう!

 (全体)は、7個の中から5個を取り出す「組み合わせ」なので、

  7C5=21(通り)

 (1)(部分)は、白玉を2個取り出し、「かつ」、赤玉を3個取り出す「組み合わせ」なので、

  3C2 * 4C3 = 3*4 =12(通り)

  よって、求める確率は、

  (部分)/(全体)=12 / 21= 4 / 7

 (2)同じ玉が2個出るということは、

   A:白玉が2個出る

   「または」

   B:赤玉が2個出る

  ことなので、事象Aが起こる確率と、事象Bが起こる確率の和をとればよいです。

  Aは、(1)より4 / 7。

  Bは、(全体)は同じで、(部分)は「白玉3個、赤玉2個取り出す組み合わせ」なので、

  3C3 * 4C2 =1*6 = 6

  よって、事象Bが起こる確率は、

   (部分)/(全体)=6 / 21= 2 / 7

  したがって、求める確率は

  (事象Aが起こる確率)+(事象Bが起こる確率)=4/7 + 2/7 = 6/7

   となります。

 

    この問題は、簡単に出来る方です。実際はより複雑な問題になってくるので、それは次回取り扱います。

まとめ

 よく、「数学は短期間では成果が出づらい教科だ」と言われますし、それは僕もそうだと思います。

 しかし、その中で「確率」という分野は、短期間で成果がでやすいと思います。(2週間くらい頑張れば結構な点数UPが期待できます)

 今回教えたことで、全ての問題が解けるようになったとは言い切れませんが、実は条件付き確率などの原理は説明できます!(詳細はPart2で!)

 今回やったことをまとめましょう。

  •  確率は(部分)/(全体)!
  • 「かつ」は掛け算、「または」は足し算
  • nPrは順列、nCrは組み合わせ

 これが確率の超基本です!これさえ押さえとけば、そこそこの入試問題は解けます。

    ただ、最初のうちは、これを丁寧に意識して慣れることが重要なので、時間は意識せずに、慣れてから時間を意識した演習をしましょう。

 Part2では、原理的には殆ど解ける今の状態を、パターン化して短時間で解ける「引き出し」を増やしましょう!

 

それまで!